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P90用ショートストロークスイッチ組み込み解説

P90用ショートストロークスイッチのお買い上げありがとうございます。

当製品を使用する場合は必ずMOSFETを取り付けてください。

ショートストロークスイッチは接点の接触面積を最小に抑えることでトリガーのショートストローク化を実現しています。

電動ガンはスイッチ端子に15A~という大電流が流れますのでショートストローク化により接点の面積が小さくなるとセミで連射した際に接点が抵抗となりスイッチが異常発熱して融解する可能性があります。

P90用ショートストロークスイッチはMOSFET無しでも動作はしますが、その場合はスイッチ摩耗と発熱により寿命が極端に短くなってしまいます。

SBDではスイッチの発熱を抑制することはできませんので必ずMOSFETの取り付けをお願いいたします。

ACETECHやXCORTECHのMOSFETがオススメです。

Youtube動画にてP90用ショートストロークスイッチとMOSFETの取り付けを解説しておりますのでそちらをご覧ください。

 

 

 

 

赤〇のネジを外し、メカボックスを抑えているプレートを外します。

 

 

 

メカボックスを取り出します。

 

 

 

 

赤〇のスプリングを外します。

 

 

 

赤〇のネジとスプリングを取り、カットオフレバーを取り外します。

 

 

 

 

赤〇のネジを3個外してカバーを取ります。ネジの長さを覚えておいてください。

 

 

 

 

フルオートスイッチを取り外します。(P90はセミオート専用スイッチとフルオート専用スイッチというように分かれています)

 

 

 

 

端子が付いている黒いパーツのネジを外します。

 

 

 

 

 

小さいマイナスドライバーなどで端子のツメを浮かせてスライドさせます。ドライバーで手を怪我しないように十分注意してください。

 

 

 

取り外した端子をフルオートスイッチ専用スペーサーに移植します。しっかりと奥まで押し込んで端子のツメがこの位置まで来ていれば大丈夫です。

 

 

 

 

 

 

スペーサーを銀色の部品に取り付け、先ほど外したネジを取り付けます。ネジ頭がパーツに底付きしたら締めるのを止めてください。それ以上締めるとネジ穴が壊れます。緩むことはないので軽く留めるだけで大丈夫です。

 

 

 

セミオートスイッチを取り外し、ピンの穴側から1mmのピンバイスで穴をあけてください。

 

 

 

反対側の貫通した穴から2mmのピンバイスで穴をあけてください。

 

 

 

2mmのバイスで開けた穴側からピンポンチで叩いて端子を固定しているピンを抜いてください。ポンチが無ければ細いマイナスドライバーなどでも大丈夫です。

 

 

 

 

抜いた端子をショートストロークスイッチに差し込んでください。必ず圧入を!絶対に叩いて入れないでください。

ラジオペンチはダイソーなどの100円ショップで売っているものでも大丈夫です。

 

 

 

端子挿入部に6か所のリブを設けておりますが、これが製品を見ると異物に見えますが意図的に設けたものになりますので初期不良等ではありません。

このリブがあることで端子圧入した際にリブが潰れながらも樹脂の粘性で反発し、端子を真っすぐに固定する役割を果たします。削り取ったりはしないようにしてください。

 

 

 

 

先ほど外したピンを写真と同じようにあてがい、ラジオペンチで挟むようにして圧入してください。

 

 

 

 

 

スイッチリターンスプリングをこのような向きで取り付けます。スプリングの取り付け向きを間違えると正常にカットオフされない場合がありますので注意してください。

セミオートスイッチを取り付け、蓋を閉じてください。

 

 

 

 

 

次に専用セレクターを取り付けます。

P90用ショートストロークスイッチは専用セレクターにてトリガーの引きしろを絞っておりますので必ず取り付けてください。純正のセレクターを使用されますとセミオート端子が破損してしまいます。

赤〇のボタンを押し込み、アッパーレシーバーを前方に引き抜いてください。

 

 

 

 

金属のトリガーバーを外します。持ち上げ、後方から引き抜きます。

 

 

 

赤〇のネジを外し、黒い板をラジオペンチで外します。

 

 

 

 

セレクターをA(フルオートポジション)にした状態でトリガーを引きながら上に持ち上げるとトリガーが取れます。

 

 

 

 

ショートストロークスイッチ専用セレクターを取り付け、同じくフルオートポジションにした状態でトリガーを取り付けます。

トリガーを取り付けたら黒い板をネジで固定し、金属のトリガーバーを取り付けます。

 

 

 

 

 

ここで調整作業に入ります。

メカボックスを取り付け、バッテリーを接続してください。

 

セレクターをセミオートにした状態でメカボックスを銃口側に押し付けながらトリガーをできるだけゆっくり引いてください。

 

 

 

 

ゆっくり引いてトリガーが底付きするまでバースト、またはフルオートになる場合は一度メカボックスを取り外し、セミオートのメス端子をドライバーなどで少し広げ、端子同士が接触するタイミングを少し遅くしてやります。

これを数回繰り返し、ゆっくり引いてもバーストしなくなれば調整完了です。

 

 

 

 

トリガーを引き、1発撃てて、2発目がトリガーを引いても反応しない場合はセレクターを少し削って調整する必要があります。

カッターナイフやデザインナイフなどで画像のように少し削ってください。

白い下地が見えますが、組み込み後には見えなくなります。

2発目が反応するまで削ってみてください。

PS90ハイサイクルだと削る必要のある個体が多いです。P90ドットサイト付きとP90TRは今のところ、ここを削る作業が必要になった個体は確認されておりません。

 

 

 

トラブルシューティング

①ゆっくりトリガーを引くとバーストし、トリガーが底付きしたらバーストが止まる

・セミオートスイッチのメス端子を少し広げて接点同士の接触タイミングを少し遅らせてください。

 

②組み込み後、セミで1発目は撃てるが2発目が撃てなくなる。2発目が撃てなくてもフルだけ撃てる。

・少し上に掲載した写真を参考に、該当箇所をもう少し削ってください。

 

③トリガーを引き切ってからバーストする

・カスタムモーターの勢いが強くてオーバーランしている、または11.1vのバッテリーを使用していることが原因です。バッテリーを純正にするかリポ7.4vにするかモーターをEG-1000に戻してください。

※この症状はショートストロークスイッチが原因ではありません。

 

④バッテリーをつないでも一切反応しない。

・ヒューズが切れているか確認をしてください。ヒューズが切れている場合はメカボックス内に何らかの破損がある可能性があります。

・バッテリーが切れているor死んでいる場合は当然反応しませんので充電するか新品のバッテリーに変えてください。

・モーター端子が外れている。何度もメカボックスを出し入れしていると端子が外れることがありますので毎回確認してください。

・FETが壊れている、または配線を間違えている。その場合はFETの説明書を見て正しく配線を行ってください。

・カットオフレバーの停止位置が不適切になることでスイッチが反応しなくなる場合があります。
この症状はトリガーロックといいますが、原因はいくつか考えられます。もっとも多い原因は射手のトリガーの引き方の問題です。しっかりとトリガーを引き切って底付きしてからトリガーを戻せばトリガーロックは起こりません。トリガーロックしてしまった場合はメカボックスだけの状態にしてバッテリーをつなぎ、指でフルオートスイッチを押し込んで通電させ、カットオフレバーがスイッチの下側に来るようにしてください。
電気的なトラブルでトリガーロックが起こる場合があります。バッテリーを新品に交換するか電装系を高効率化してください。モーターのコイル焼けやブラシの摩耗、ギヤのグリスが乾いたことで内部抵抗が高くなり、セクターギヤの停止位置が不適切になって起こる場合もあります。その場合は消耗品の交換をし、メカボックスのメンテナンスを行ってください。

※この症状はショートストロークスイッチが原因ではありません。

 

⑤セミオートポジションにしているのにフルオートになってしまう。

・カットオフレバーとセクターギヤのカムが摩耗して可動域が小さくなるとそのような症状が起こる場合があります。カットオフレバーを新品に交換することで改善される場合がほとんどです。

・端子を支えていた樹脂が熱で歪んでしまうことでメス端子とオス端子の接触タイミングが狂うとこのような症状になることが考えられます。SBDでは端子の加熱を防ぐことはできませんので必ずFETを使用してください。

・セレクターの引きしろの部分にプラ板を貼り足すなどして更なるトリガーストロークの短縮をしようとするとセミオートが効かなくなります。この製品はP90のトリガーストロークを構造的に限界まで短くしてありますのでこれ以上のショートストローク化は不可能です。

※この症状はショートストロークスイッチが原因ではありません。

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2022/01/02